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大原美術館
〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15
※会期は終了いたしました
2023年
4月28日(金)~5月7日(日)
有隣荘
(大原美術館向かい)
10時~16時
※15時30分最終入場

令和5年春の有隣荘特別公開
モノクローム
空間と響きあう色

作品のモノクローム、
室内調度の繊細な意匠、
庭園に煌めく新緑
—空間をいろどる豊かな色彩の調和—


倉敷の誇る近代建築、有隣荘。大原美術館創設者となる大原孫三郎の私邸兼迎賓館として、1928年に誕生しました。東西両洋の建築様式と意匠、そして見事な屋根瓦や庭を特色とする名建築です。
この度、大原美術館は「令和5年春の有隣荘特別公開 モノクローム 空間と響きあう色」とし、通常非公開である有隣荘の門を開き、皆様をお迎えいたします。

古くから多くの芸術家たちは、モノクローム―単色という限定された条件下での表現に関心を寄せてきました。東洋では「墨は五彩を兼ねる」といい、モノクロームのうちに無限の色彩の広がりを観てきました。そうした感性は、かつて日本の建築を彩った調度や芸術の中にも見出されます。床の間に掛けられた水墨画は、作品のうちには豊かな表情をたたえつつも、日本家屋の落ち着きある繊細な美意識に寄り添い、また、お互いを引き立て合いました。

本展では、大原美術館のコレクションの中からモノクロームの作品を選び、アール・デコ調の洋間や風格ある書院造の和室など、有隣荘の建築空間の中にて展覧します。各室の和洋にとらわれず、ひろく海外や日本の近現代美術の中から作品を選ぶことで、空間と作品が織りなす新たな魅力を探ります。また、空間の連続性を特色とする日本建築では、部屋同士のつながりだけでなく、室内から庭へとつづく空間の広がりや、そこに映し出される四季折々の自然との共演が大切にされてきました。本展が開催される春、有隣荘の庭園は初々しい新緑で彩られます。こうした庭の景色と、室内に佇むモノクロームの作品との調和・対比もお楽しみいただければ幸いです。

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有隣荘 ゆうりんそう

倉敷が誇る近代建築
大原美術館の創設者 大原孫三郎の私邸
大原美術館の創設者となる大原孫三郎(1880-1943)の別邸、有隣荘。
孫三郎が妻の壽恵子(1883-1930)を気遣い、家族だけの時間を過ごすための場所として構想されたため、当初はバンガロー風の洋式住宅として設計が進められていました。しかし、最終的には倉敷を訪れる貴賓を迎えるための機能も担うべく、平屋建ての洋風建築と2階建ての和風建築を合わせた建物として1928年に竣工しました。室内の意匠や調度には、和洋のほかに中国風も見られ、これら三要素が穏やかに調和するさまは見事です。

設計を担ったのは、のちに大原美術館本館も手掛けることとなる建築家の薬師寺主計(1884-1965)。なお、和風建築部分は、彼の恩師である伊藤忠太(1867-1954)の指導のもとに設計されました。
また、大原美術館の礎を築いた画家の児島虎次郎(1881-1929)も、欄間の装飾や暖炉飾りなど、室内空間の至る所に芸術家としての美的感覚を注ぎ込んでいます。さらに作庭は、著名な造園家8代目小川治兵衞(1882-1926)と7代目(1860-1933)が手がけました。

1935年に大原美術館の所有となって以降も、迎賓館として多くの貴賓を迎えてきました。近年は、建物保存の観点から通常非公開としていますが、その一方で、倉敷の遺産として活用すべく、期間を限定して公開を行っています。
建設から今日まで100年近くに渡り、倉敷の風景に彩を添えてきた日本近代の名建築を、ぜひお楽しみください。

展覧会のみどころ 

洋間

モノクロームの魅力

アール・デコ調の装飾が美しい洋間では、20世紀アメリカ美術を代表する作家ジャスパー・ジョーンズの作品をご紹介します。

彼は1958年の初個展で「国旗」や「数字」といったもともと平面的であるモチーフを再現的に描き、絵画の平面性や物質性を示したことで高く評価されました。それとほぼ同じ頃から、モノクローム―とりわけ灰色という色の効果に着目し、画業を通して関心を寄せ、作品の上で探求を続けています。

ここに展覧する3点はいずれも、ジョーンズのそうした作品の最初期かつ重要な例です。彼も魅入られた「モノクローム」という色彩を、ぜひご堪能ください。
和室1階
近現代美術のモノクローム、
和室との調和

高天井に軽快な欄間のデザイン、畳縁には繊細な意匠が並ぶ、趣ある書院造の和室。

小ぶりながらも懐深い洋間側の床には、静謐で厳かな精神性をたたえるマーク・ロスコの緑を。向かいの堂々たる大床には、水面をたゆたう光のように豊かな階調を携えた堂本尚郎の白を。そして残す棚には、カジミール・マレーヴィチと草間彌生が紙上に展開させた黒の世界が佇みます。

こうした近現代美術のモノクロームと伝統的な日本建築とが織り成す新しい魅力を、部屋に差し込む柔らかな陽光と庭の新緑との調和や対比と共にお楽しみください。また、各作家によるモノクロームへの向き合い方の違いや共通点を探すのも一興です。
和室2階
工芸と版画のモノクローム、
人の営みを彩る


日本建築を飾る調度や美術は、季節や行事に合わせて様々にとりかえるものであり、人の生活を彩る大切な役割を持っていました。また、工芸品や民藝運動で見いだされた品にみられるように、日本では日常的な事物にも澄んだ美意識が息づいています。

大原美術館が作品を所蔵する民藝運動に関わる作家たちは、まさにこうした「人の営みに結び付いた日本の美」を再考し、自身の芸術を深めていきました。

普段は工芸館のケースの中で大切にされている彼らの作品を、今一度、本来の活躍の場であった生活空間に戻し、室内調度や窓の外に広がる美しい倉敷の景色とともに味わう楽しみをお届けします。

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主な作品紹介  

ジャスパー・ジョーンズ《灰色の国旗》

1957年 密蝋・画布

ジャスパー・ジョーンズ《黒い数字》
1958年 クレヨンなど・紙

マーク・ロスコ《無題(緑の上の緑)》
1969年 油彩・紙

堂本尚郎《蝕(白)》
1980年 アクリル・画布
カジミール・マレーヴィチ
《飛行 カジミール・マレーヴィチ『シュプレマティスム:34の素描』より

1920年 石版・紙
富本憲吉《白磁面取壺》
1931年 陶器
棟方志功《柳緑花紅板画柵》
1955年 木版・紙(屏風装)
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入場料金について 
会場内混雑の場合は、お待ちいただくことがございます。
■障害者手帳をお持ちの方は、ご提示ください。ご優待いたします。

料金
一般(有隣荘のみ) 1,000円(税込)
高校・中学・小学生【18歳未満の方】(有隣荘のみ) 500円(税込)
一般セット券(有隣荘+大原美術館入館料) 2,500円(税込)
高校・中学・小学生セット券【18歳未満の方】(有隣荘+大原美術館入館料) 1,000円(税込)
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展覧会情報

会場 有隣荘(大原美術館向かい)
会期
2023(令和5)年4月28日(金)~5月7日(日)
会期中無休
開場時間

10:00~16:00 ※入場は15:30まで

主催 公益財団法人大原美術館
後援 大原美術館後援会
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ご来場のお客様へのお願い

・有隣荘内の混雑状況により、ご入場をお待ちいただく場合がございます。
・有隣荘での撮影はご遠慮ください。※敷地外での外観撮影は可能です。
・有隣荘内はお手洗いがございませんので、大原美術館敷地内またはお近くの公衆トイレをご利用ください。
・有隣荘内の内装や調度品には、お手を触れないようにお願いします。
・当施設は建設当時の姿をそのまま残すかたちで保存を行っているため、バリアフリー化がされておりません。車いすでのご入場はできませんので、あらかじめご了承ください。
access

アクセス

有隣荘
大原美術館の向かい(地図の赤い印の場所)


お問い合わせ
大原美術館
〒710-8575 岡山県倉敷市中央1-1-15
TEL 086-422-0005
E-mail eigyo@ohara.or.jp

JR山陽本線 倉敷駅より徒歩15分

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