モノクロームの魅力
アール・デコ調の装飾が美しい洋間では、20世紀アメリカ美術を代表する作家ジャスパー・ジョーンズの作品をご紹介します。
彼は1958年の初個展で「国旗」や「数字」といったもともと平面的であるモチーフを再現的に描き、絵画の平面性や物質性を示したことで高く評価されました。それとほぼ同じ頃から、モノクローム―とりわけ灰色という色の効果に着目し、画業を通して関心を寄せ、作品の上で探求を続けています。
高天井に軽快な欄間のデザイン、畳縁には繊細な意匠が並ぶ、趣ある書院造の和室。
小ぶりながらも懐深い洋間側の床には、静謐で厳かな精神性をたたえるマーク・ロスコの緑を。向かいの堂々たる大床には、水面をたゆたう光のように豊かな階調を携えた堂本尚郎の白を。そして残す棚には、カジミール・マレーヴィチと草間彌生が紙上に展開させた黒の世界が佇みます。
こうした近現代美術のモノクロームと伝統的な日本建築とが織り成す新しい魅力を、部屋に差し込む柔らかな陽光と庭の新緑との調和や対比と共にお楽しみください。また、各作家によるモノクロームへの向き合い方の違いや共通点を探すのも一興です。日本建築を飾る調度や美術は、季節や行事に合わせて様々にとりかえるものであり、人の生活を彩る大切な役割を持っていました。また、工芸品や民藝運動で見いだされた品にみられるように、日本では日常的な事物にも澄んだ美意識が息づいています。
大原美術館が作品を所蔵する民藝運動に関わる作家たちは、まさにこうした「人の営みに結び付いた日本の美」を再考し、自身の芸術を深めていきました。
普段は工芸館のケースの中で大切にされている彼らの作品を、今一度、本来の活躍の場であった生活空間に戻し、室内調度や窓の外に広がる美しい倉敷の景色とともに味わう楽しみをお届けします。
料金 | |
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一般(有隣荘のみ) | 1,000円(税込) |
高校・中学・小学生【18歳未満の方】(有隣荘のみ) | 500円(税込) |
一般セット券(有隣荘+大原美術館入館料) | 2,500円(税込) |
高校・中学・小学生セット券【18歳未満の方】(有隣荘+大原美術館入館料) | 1,000円(税込) |
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会場 | 有隣荘(大原美術館向かい) |
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会期 |
2023(令和5)年4月28日(金)~5月7日(日) 会期中無休 |
開場時間 |
10:00~16:00 ※入場は15:30まで |
主催 | 公益財団法人大原美術館 |
後援 | 大原美術館後援会 |
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